3大栄養素の連携プレー

3大栄養素の連携プレー

3大栄養素はまるきりバラバラに働くわけではない。
鍛えられた野球の内野陣のように互いに助け合い、見事な連携プレーを見せる。

 

例えば、脳細胞と赤血球は優先的に糖質を使いたがるけれど、糖質は体内に少量しか貯めておけない。
そう聞くと糖質が底をついたら一大事に思えるが、糖質は肝臓で脂質とタンパク質(アミノ酸)から自在に合成してまかなえる。
脂質もDHAやEPAのような一部の必須脂肪酸を除くと、糖質の代謝の途中で生まれるアセチルCoAなどから体内で合成可能だ。

 

あるいは筋肉などの新陳代謝では、タンパク質を構成する20種類のアミノ酸はいったん分解された後、リサイクルされて再びタンパク質を構成する。
その際、糖質を摂って血糖値が上がると分泌されるホルモン、インスリンがあると筋肉などの合成が促される。
筋トレのお供、プロテインパウダーにタンパク質とともに糖質が配合されている所以である。

 

細胞内でエネルギーになる際も、野球選手が秘密のサインを交換するように、3大栄養素は緊密に連絡を取り合っている。
代謝時に働く酵素や物質の増減を通じて、各々どのくらい利用されているかを相互にモニターするシステムが稼働。
「脂質がこれだけ順調に燃えているなら、糖質は少し節約しておこう」という具合に、ある程度オートマチックに代謝をコントロールしているのだ。

 

むろんホルモンなどによる調整も重要だが、「細胞内での3大栄養素のクロストーク(おしゃべり)がエネルギー代謝の調節に果たしている役割は大きい」。
考えてみると3大栄養素のエネルギー代謝は、すべて小さな細胞内で完結するもの。
進化の過程でホルモンを分泌する複雑な器官が生まれるずっと以前から、生命はシンプルな仕組みで3大栄養素を上手に使いこなしてきたのである。

 

3大栄養素が奏でるコーラスに耳を澄ませ、食事を見直し、運動を続けて代謝の流れを効率化すれば、栄養素の連携プレーには一層磨きがかかる。
それこそがカラダのパフォーマンスを高めて、望み通りのボディを手に入れる近道なのである。

 

 

カラダを作る3大栄養素